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20181224 名古屋フィル「第九」

●メンバーと曲目
指揮:鈴木秀美
演奏:名古屋フィル

ソプラノ:中江早希
メゾ・ソプラノ:布施奈緒子
テノール:中嶋克彦
バス・バリトン:押見春喜

合唱:愛知県合唱連盟

コンマス:田野倉雅秋


鈴木秀美さんといえばバロック音楽。
バッハ・コレギウム・ジャパンやオーケストラ・リベラ・クラシカで活躍されている演奏家です。
それぞれまた聴きたいオケですが、名古屋だとなかなか聴く機会が無いんですよね…。

そんな経歴の秀美さんが、第九を振ったらどうなるかは非常に興味深く、楽しみな公演でした。
1年前に神奈川フィルで振る予定だったそうですが、その時は体調不良で降板…。
ネットで調べても過去にプロオケで第九を振った記録が出てこないし、もしかして初めて?



さて、第1楽章の出だしから「んん?」と違う雰囲気。
作曲当時の手法に近づけるピリオド奏法らしく、第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンが両翼に座る対抗配置で、弦の残響や揺らぎはカット。
それだとつまらないかと思いきや、普通の第九に比べてかなり弦の音量を抑えている分、木管や金管の音がしっかり聴こえてきて面白かったです。
虚飾を剥ぎ取って、曲本来の構造を表出させ、新鮮な響きになった第九でした。
多数派の“ロマン派から遡った第九”ではなく、“バロックから連なる系譜の第九”というアプローチとでも呼べばいいんでしょうか。

カタルシスを求めて来た人は大いに不満な演奏でしょうが、私はすごく好み。
フィナーレも大抵は前のめりになって駆け出して盛り上がりにいきますが、秀美さんは淡々と歩みを進めていました。

管楽器の皆さんはいつもより大きなプレッシャーで大変だったことでしょう。
特にホルン隊、ブラボー!


これまで聴いたことが無い「第九」で面白かったです!
第九という聴き飽きた曲で新鮮さを感じる演奏に出会えるとは思っておらず、自分の音楽経験はまだまだだなと痛感しました。
この公演が今年のコンサート&ライブの聴き収めだったので、良い気分で新年を迎えることにします(^^)

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20181208 名古屋フィル第463回定期『ペレアスとメリザンド』

●メンバーと曲目
指揮:小泉和裕
演奏:名古屋フィル

ピアノ:ゲルハルト・オピッツ

コンマス:田野倉雅秋


シューマン:ピアノ協奏曲
シェーンベルク:交響詩『ペレアスとメリザンド』


ついに改修工事が終わり、久々の芸文のコンサートホール!
やはり名古屋フィルはここがホームと感じがしますね。
私は、前回が2017年6月定期だったので、約1年半振りでした。
見た目ではどこが変わったのか良く分かりませんでしたが…。

芸文復帰回ということで小泉音楽監督が直々に登場。
前半も後半も暗譜という気合の入りっぷり!

前半はオピッツお爺ちゃんのシューマン。
バルコニー席から演奏するお姿をガッツリ拝見しながら。
肩の力が良い感じに抜けてて、暖かくてホッとする演奏はさすがヴェテラン。
ブラームスとベートーヴェンそれぞれの協奏曲でも聴いたことがあるピアニストですが、この方の音はシューマンが1番合っていると思いました。
室内楽でも聴きたい、好きなピアニストの1人です。

後半はシェーンベルクのペレアスとメリザンド。
約100人の奏者がズラッと並び、豊かな音の物語に浸ることができました。
切れ目が良く分からなくてつかみにくい曲ですが、事前に原作を読んでみたので、出会った場面で運命のメロディーが流れるとか、刺し殺す場面とかの場面を想像しながらというのも面白かったです。
原作は思わせぶりな描写ばかりで簡素なのに、ここまで濃厚な曲になってしてしまうのが、『浄夜』も作曲した初期のシェーンベルクなんですね。
とにかくロマン濃厚になりそうな曲ですが、小泉さんはドラマティックにしすぎずに明晰でキッチリした演奏でまとめていて好印象でした。これはアリ。


今回はオピッツさん目当てでバルコニー席にしたので、ホールの音の響きははっきりとは分かりませんでしたが、次回以降確認できればと思っています。

20181013 名古屋フィル第461回定期~ゲーテ『ファウスト』~

●メンバーと曲目
指揮:小泉和裕
演奏:名古屋フィル
共演:中部フィル

第1ソプラノ:並河寿美
第2ソプラノ:大隅智佳子
第3ソプラノ:三宅理恵
第1アルト:加納悦子
第2アルト:福原寿美枝
テノール:望月哲也
バリトン:宮本益光
バス:久保和範

合唱:グリーン・エコー
合唱:名古屋市民コーラス
合唱:名古屋混声合唱団
合唱:一宮第九をうたう会
合唱:名古屋シティーハーモニー
合唱:クール・ジョワイエ
児童合唱:名古屋少年少女合唱団

コンマス:後藤龍伸


マーラー:交響曲第8番『千人の交響曲』


土曜公演は完売!
名フィル定期では初めて取り上げる曲だそうですが、よくもまあ聴きやすいとはいえない長い曲でチケットが売れるものですね。
物好きと合唱団の関係者が多いのかも。自分も物好きの1人ですが(笑)

20181014 舞台写真

↑写真は名古屋フィルTwitterより

『千人』と言えばまずは演奏者の人数。
総勢500人弱がステージ上にビッシリ並ぶ様相は圧巻でした。(一覧表によると497人、Twitterによると499人参加していたとのこと)
冒頭で、「Veni, creator spiritus~♪」と合唱団から一斉に放たれる歌声の音圧のすごさといったら!
前の方の席をどけてステージを増設しているようで、確かに愛知芸劇コンサートホールではこの大人数をステージには載せられないでしょうね。


曲は休憩なしの約80分。
4F席で全体を見渡しながらじっくり鑑賞できました。
ただ、周りで居眠り続出…。
聴く方も体力使うのは分かっていたので、しっかり家で昼寝をしてから臨んで正解でした。

大人数による迫力があってドラマチックな箇所も魅力ですが、個人的に好きなのは第2部冒頭の物静かで室内楽的な箇所。
ここがあるからこそ、第2部でソリストと合唱が歌い継いでいく場面が引き立つわけで。
私は『ファウスト』でファウストが「とまれ、お前はいかにも美しい」と叫んで倒れてから人生の走馬灯が流れている音楽だと感じたんですが、実際どうなんでしょう?


オケは特に金管が大活躍。安土さん率いるホルン隊はさすが♪
弦楽も長丁場で大変そう。チェロ首席の太田さんがいつもに増してグイグイ弾いていらっしゃいました。
金管バンダは、第1部と第2部のフィナーレで登場でしたが、4Fだとステレオ効果がよく分かりませんでした…。

ソリストや合唱団の奮闘は言うまでもないですが、オーケストラの音にかき消される場面が多かったのが非常に残念。
歌声が思ったよりも4Fまで飛んでこなかったし…。
音のバランスが悪いのか、はたまたホールの響きが悪いのか。
また、生演奏で聴く機会があったら比べてみたいものです。

DmiYzyRU4AANW-o.jpg

まずは一言。マンボ!\(^o^)/

名古屋フィルの今年度シーズンでのド本命です。
小曽根真さんが『不安の時代』を弾くなら行くしかないでしょ!
しかも、指揮がカワケンさんだから楽しい演奏会になりそうだし。
プログラムの発表時からずーっと楽しみにしていた公演でした!

●メンバーと曲目
指揮:川瀬賢太郎
演奏:名古屋フィル

ピアノ:小曽根真

コンマス:荒井英治


バーンスタイン:スラヴァ!(政治的序曲)
バーンスタイン:シンフォニック・ダンス
バーンスタイン:交響曲第2番『不安の時代』

※アンコール
小曽根真/MO's NAP (Cl:ロバート・ボルショス)
バーンスタイン:シンフォニック・ダンスより「マンボ」(with 小曽根真)


ロビーコンサートはヴィオラだけという面白い編成でのラヴェル/ボレロ。
角が丸くてすごく新鮮な響きのボレロでした。
同じ弦でもヴァイオリンではこうはならないでしょう。

1曲目のスラヴァ!
冒頭からカワケンさんもオケもフル活動でドッタンバッタン大騒ぎ。
短い曲ながら、変拍子が出るし、演説テープも挿入されたりで好みの音の曲♪
最後はオケがみんな叫ぶし(笑)
1977年作曲ということで、『不安の時代』より後の作品なんですね。

2曲目は『ウエストサイド物語』のシンフォニック・ダンス。
言わずと知れた有名曲。
プロローグやサムウェアを初め、名メロディーのオンパレード。
カワケンさんはあまりはっちゃけずに比較的真面目にまとめていた印象。
コンマスの荒井さんがノリノリでした。マンボ!とか(笑) プログレを弾くような方ですからねー。


そして何と言ってもラストの『不安の時代』
さすが小曽根さん、こういう演奏を聴きたかった!と大満足(^^)  
5月にこの曲を聴いた時は、上手い演奏だったけど、ちょっと曲とは合ってないタイプのピアニストかなという感想だったので。
その点、小曽根真さんのテクニックや音のキレイさ、クールなカッコ良さ(特にカデンツァ)はもちろんいう間でもなく。
ピアノの鍵盤がバッチリ見える席で、視覚的にも指さばきを堪能させていただきました。
そして、何より曲全体の雰囲気にマッチしていて、この曲の醸し出すそこはかとない不安感が表現されていた気がします。
これはジャズもクラシックも弾きこなせる小曽根さんならではないかと。
ジャズクラブの「仮面舞踏会」はコントラバス首席の佐渡谷さんが前に出てきてソロ。かっこいい!

アンコールも盛りだくさんでした。
ソリストアンコールは、小曽根真/MO's NAP(モーツァルトのお昼寝)、クラリネットソロで首席のロバート・ボルショスも前に。
そしてオケのアンコールは、カワケンさんのMCから。
「オケと一緒にマンボ!と叫びたい皆さんの夢をかなえます!他のオケでも同じようなことはしていますが、小曽根さんとマンボ!って言えるのは名フィルだけ」
ということで、みんなでマンボ!\(^o^)/
小曽根真さんもピアノ(とマンボ!)で加わっての豪華版でした。

※マンボの参考映像
(注:今回の演奏会ではここまで盛り上がってはいません(笑) 手拍子ぐらいは煽ってもらっても良かった気が)
[Gustavo Dudamel - Simon Bolivar Symphony Orchestra]



今年度の名古屋フィルで1番本命の公演でしたが、期待以上に楽しめました(^^)
カワケンさんと名古屋フィルのコンビ良いですねー。
来年度シーズンのプログラムが発表されて、2020年3月(1年半先!)のこのコンビが今から楽しみだったりしますが、その前にまた聴く機会もあることでしょう。

20180714 名古屋フィル第459回定期

急に予定が空いたので、名古屋フィルの演奏会へ行ってきました。
猛暑にピッタリの清涼感ある演奏。
デュティユーのチェロ協奏曲がカッコよかったです!

●メンバーと曲目
指揮:ティエリー・フィッシャー
演奏:名古屋フィル

チェロ:ニコラ・アルトシュテット

ソプラノ:盛田麻央
メゾソプラノ:富岡明子
合唱:愛知県立芸大女声合唱団

コンマス:田野倉雅秋

今月の定期の文学作品はボードレールの『悪の華』。
さらにシェイクスピアの『真夏の夜の夢』も文学関係。

前半はデュティユーのチェロ協奏曲。
1970年作曲の20世紀音楽。
クールに神秘的に弾く箇所が印象に残る曲でした。
こういう曲は好み♪
特殊奏法乱発でとにかく難しそうでしたが、アルトシュテットさんの演奏は変幻自在で隙なしでした!
いったいどこからこんな凄腕の方を見つけてくるのでしょう。
アンコールは、「デュティユー:ザッハーの名による3つのストロフ」
これまた難しそうな曲でした。

後半はメンデルスゾーンの「真夏の夜の夢」
フィッシャーさんは切れ味鋭いクールな演奏。
序曲の弦の細かい刻みから快速でグイグイと一気に駆け抜けていました。。
大抵はもっとロマンティックに感情豊かに演奏すると思うので、変わってるなと思いましたが、
清涼感を味わえて今日のような暑い日
にはピッタリでした!
フルート首席の冨久田さんの音色がステキ。

楽しい気分になって、やや暑さの和らいだ中、ホールを後にしました。
次は9月、小曽根さんも登場のバーンスタインプログラムです!

syllable

Author:syllable
出身:横浜
在住:三重→兵庫→三重(現在)
クラシックを中心にジャズやJ-POPなどを聴いています。
神奈川フィルを応援してます!

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