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20210424 名古屋フィル定期

今シーズン最初の名古屋フィルの定期演奏会へ。
昨年度は中止が相次ぎましたが、今年度はなるだけ予定通り開催されますように。
(早速、海外からの出演者の変更はありましたが…。)


●メンバーと曲目
指揮:沼尻竜典
演奏:名古屋フィル

ヴァイオリン:神尾真由子

コンマス:日比浩一

モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第4番
ショスタコーヴィチ:交響曲第11番『1905年』


神尾さんはアンコールがすごかったです。
「エルンスト:シューベルトの『魔王』の主題による大奇想曲 作品26」。
教科書でお馴染みの『魔王』をヴァイオリン1本で弾いてしまうというビックリ曲で、ひたすら超絶技巧に圧倒されていました。
しかし、こういうアンコール曲を選ぶ人に、なぜモーツァルトの全然違うタイプの曲を弾かせたのか。


さて、本命は何と言ってもショスタコ―ヴィチ。
舞台の上に楽団員がぎっしり。
生演奏は初でしたが、録音では分からなかった曲全体に漂う不穏さを全身でゾクゾクと感じられたので聴きに行ったかいがありました。
希望が盛り上がった直後に不穏な雰囲気が再来するなど、今のコロナ禍の社会の雰囲気とも呼応する曲ですね。

題材は1905年に起きた「血の日曜日」という事件。
「栄華を極めたロマノフ王朝に請願するためペテルブルク宮殿に向かって行進する無防備の民衆に対して軍隊が発砲し、千人以上を射殺した」という血なまぐさい事件で、これをきっかけにロシア第1革命につながったのだそう。
いかにもソ連翼賛っぽい題材で、実際に苦しみ→戦い→鎮魂→希望という図式ではありますが、最後に悲しげなメロディーと何かを警告する鐘の音で終わるという深読みしたくなる意味深さがショスタコーヴィチらしいところ。

その辺りの深堀りをしていない身ではありますが、ただ音楽を聴くだけでも映画のように描写的でドラマチックな曲で退屈せずに楽しめました。
(両側のおじさんはモーツァルト目当てだったようで退屈していましたが…)

バルコニー席でしたが、ヴィオラが活躍する箇所が多いので、音がダイレクトに飛んできて良かったです。
高らかに鳴り響くホルンやトランペットの活躍はもちろんですが、空気を切り裂くスネアドラムや、幻想的な雰囲気を作り出すチェレスタなど音の多様さも堪能できて楽しかったです。


ちなみに、ショスタコーヴィチの交響曲を聴いた演奏会を遡っていたらほとんどが名古屋フィルでした。
名古屋フィルの中にショスタコ好きの人がいらっしゃるようですね(^^)

・1番(現田&神奈川フィル)
・5&6番(井上道義&サンクトペテルブルグ)
・10番(フィッシャー&名古屋フィル)
・6番(リス&名古屋フィル)
・7番『レニングラード』(川瀬&神奈川フィル&名古屋フィル)
・12番『1917年』(川瀬&名古屋フィル)
・9番(広上&名古屋フィル)

2022年3月の名古屋フィルは、ちょうど生演奏を聴いたことが無いショスタコ―ヴィチの8番なので、今から楽しみです。
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20210224 コバケン祝祭演奏会

名古屋での小林研一郎80歳記念祝祭演奏会へ行ってきました。
コバケンさんの演奏会は久し振りでしたが期待通りの熱演でした!

全身を使って伝える気迫がすごい。

感極まって海老反りしたり、指揮棒が天上を差したり、見ている方は面白い。
結構小柄なのにどこからあのパワーが出てくるのか。
これを受け止めるオケは大変そうですが、それに応えた演奏を返す意気込みが良かったです。

●メンバーと曲目
指揮:小林研一郎
演奏:名古屋フィル

チャイコフスキー:交響曲第4番
チャイコフスキー:交響曲第6番『悲愴』


元々は2020年3月22日の公演でしたがコロナ禍のせいで約1年延期に。
文字通り待ちに待っていたコンサートでした。
まずは無事に開催できたことを祝しましょう。

コバケンこと小林研一郎さんと言えば、日本人指揮者の重鎮の1人。小澤征爾さんの5歳下。
また、「炎のコバケン」という異名を持ち、すごく熱い演奏をするので演奏会で1度聴いたら忘れない指揮者でもあります。

ちなみに、チャイコフスキーはコバケンのちょうど100年前の1840年の生まれだそう。


本命は後半の交響曲第6番。

たぶんチャイコフスキーでは1番聴いている曲。4つの楽章それぞれに魅力があるんですよね。

第3楽章がイケイケの行進曲で大盛り上がりになってここで曲が終わるかと思いきや、第4楽章が哀切あるメロディーで始まって一気に絶望のドン底に叩き落されるという意外性が面白い曲。最初に聴いた時はビックリ。

この2つの楽章をコバケンがどう料理するのかが楽しみでした。


第3楽章は意外とテンポが変わらず、落ち着いて盛り上げていた印象。

イケイケドンドンでがむしゃらに突っ走る解釈の演奏も聴いたことがあるので、これは80歳の余裕の表れか?


コバケンらしいなと思って印象的だったのが第4楽章。

絶望感が漂う楽章の中でいっとき高揚する場面で、炎が燃えること燃えること!

命が消える前の最後の輝きのように。

それだけにラストの音が消え入っていく場面が対比的になって余韻が引き立ちました。

指揮棒が下りるまで拍手するような観客は誰もいませんでしたね。

前半の交響曲第4番も普通ならトリでもおかしくない曲。

というか4番と6番という体力を使う2曲を1回の演奏会で80歳に振らせるとはなかなかの拷問だと思うんですが、それを引き受けてこなしてしまうのがコバケンのすごさですね。


好きなのは第3楽章。弦楽器が弦をはじいてメロディーを奏でるピチカートに弱いんです。

波打つような音のアップダウン。行進曲と交互に出てくるのが面白い楽章。

そして第4楽章は冒頭から爆音。

かき鳴らす弦楽器、高らかに金管楽器。そして怒涛のフィナーレへ。

思わず「ブラボー」と言ってしまった人の気持ちは分かります。

(コロナ禍では大声は出さず拍手だけにしろと周知はされているんですが…)


80歳でも衰え知らずの気迫を感じた演奏会でした。

願わくは90歳記念も元気に振ってもらえればなと思います。

20201211 名古屋フィル

12/11(金)に名古屋フィルの定期演奏会へ行ってきました。
お目当てはこだわりのプログラムと辻彩奈さんのヴァイオリン。

●メンバー
指揮:マキシム・パスカル
オケ:名古屋フィル

ヴァイオリンソロ:辻彩奈

●曲目
シャブリエ:田園組曲
シマノフスキ:ヴァイオリン協奏曲第2番
ラヴェル:クープランの墓
ベートーヴェン:交響曲第8番


いやー、マニアックなプログラムですねー。(誉め言葉) 
ベートーヴェンの8番なんて7番や9番に比べると全然取り上げられないし、ラヴェルも「ボレロ」「亡き王女のためのパヴァーヌ」のような優美な曲のイメージの方が強い作曲家。
シャブリエとシマノフスキに至っては、今回初めて名前を知りました。

ですが有名曲ばかりではなく、よく分からない曲が並んでいる演奏会こそ、演奏者のこだわりが詰まっていて満足度が高いというのがMY法則なので、積極的に行くようにしています。


座席を定員100%発売しているのにスッカスカ。まあ予想通りですが…。

そんな状況なのに、偶然同じ座席ブロックに名古屋藝術部で良くお会いしていた方がいらっしゃってお喋りを。

ヴァイオリンの辻さんが良く見えるように舞台脇のバルコニー席を確保したのですが、考えていたことは同じだったようです。

一番鮮烈だったのが、シマノフスキの「ヴァイオリン協奏曲第2番」
現代的で抒情的で民族的で蠱惑的ですごく好みな曲。
聴いているうちに異世界へ引き込まれそうな気持になってきました。

そして、かねがねすごいヴァイオリニストと噂を聞いていた辻彩奈さんは初聴でしたが、いやーすごかった!
大編成のオーケストラの音の中でも、弾き始めたとたんに目と耳を引きつけられるパワフルな求心力と存在感の強さが物すごい。
華やかな赤一色のドレスが演奏する音にピッタリでした。
これでまだ23歳とは恐ろしい…。
アンコールの権代敦彦さんの作品も超絶技巧だらけでした。


https://youtu.be/acn_LuuUuYU?t=713

↑別の奏者ですがご参考までに。後半から。


曲として好きなのは、ラヴェルの「クープランの墓」。
1914年から17年にかけての作曲ですが、200年ほど前のフランス古典舞曲の形式を用いているそう。
個人的には、すぎやまこういちさんのドラゴンクエストのような曲だなと思っています。(もちろん本家はラヴェルの方でしょうが)
色彩の豊かさと優美な弦楽器の音が心地よい曲。
マキシム・パスカルさんの導きで、オケがおしゃれで優美なフランスサウンドになっていて曲に良く合っていました。
ただ、第一次世界大戦の後の作曲ということもあるのでしょうが、今回の演奏会では特につらい現実を忘れるためにひたすら美しい響きにしているように感じたのは、現実世界がコロナ禍で苦しんでいる今だからこそだと思いました。


https://youtu.be/3g_huc6WEbA?t=516

↑全4曲のうちの第3曲「メヌエット」


メインのベートーヴェンの第8番、ものすごく変わった演奏でした。
全然ドイツっぽくない、フランス風な演奏とでも言えばよいのか。
手をグルングルン振り回しながらの指揮で、メロディーの横の流れを重視してグイグイ躍るドラマチックな演奏。
ただ、ベートーヴェンについては正直このアプローチは好みではない…。もうちょっと音の縦のラインの構造を重視する演奏の方が好み。
とはいえ、ここまでぶっ飛んでいると逆に面白かったです。
ぜひ、舞踏がテーマで好きな曲であるベートーヴェンの交響曲第7番を振ってみてほしいです。他の人の指揮と聴き比べてみたい。


アクが強い指揮者とヴァイオリニストで面白い演奏会でした。
今年の名古屋フィルはおそらくこれで終わり。
2021年の演奏会が無事に開催されることを祈りながら楽しみにすることにします。

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名古屋フィルのNHK主催〈オーケストラでつなぐ希望のシンフォニー〉の公開収録(無料!)へ。
指揮者のカワケンさんこだわりのダンスプログラムがすごく好みに合致して、ノリノリで楽しいコンサートでした。

●メンバーと曲目
指揮:川瀬賢太郎
オケ:名古屋フィル
外山雄三:管弦楽のためのラプソディ―
マルケス:ダンソン第2番
ベートーヴェン:交響曲第7番
※アンコール
ベートーヴェン:交響曲第3番より第3楽章スケルツォ


全国各地のオーケストラがベートーヴェンの交響曲を演奏するという企画で、名古屋フィルが第7番の担当に。
来週11/22(日)のEテレ「クラシック音楽館」で放送とのこと。早い!
https://www.nhk.jp/p/ongakukan/ts/69WR9WJKM4/

3曲とも推し曲です。こういう曲が好きだから、クラブミュージックも意外と聴いてみたら好きになったんだなという気がします。

1曲目の「管弦楽のためのラプソディー」がまず好きな曲。
「あんたがたどこさ」「ソーラン節」「炭坑節」「串本節」「信濃追分」「八木節」と民謡のメロディーが次々に出てきます。
https://youtu.be/0V_C3NQIbN4

そして、まさか「ダンソン第2番」を生演奏で聴けるとは!
ドゥダメル&シモン・ボリバル・ユースオケのCDで知った曲ですが、哀愁漂うメロディーとノリノリのラテンリズムが魅力的で特に印象に残った曲です。
打楽器(+ピアノ)の音が刺さってくるのは生演奏だからこそ。

↓youtubeに動画ありました。10分未満の曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=gpsHUUHZb9w

メインのベト7ことベートーヴェンの交響曲第7番は第1楽章が『のだめカンタービレ』でおなじみですね。
↓この辺りからのメロディーが有名。
https://youtu.be/HyoWuSWT2tw?t=252

個人的に9曲あるベートーヴェンの交響曲の中で1番好きな曲です。他のジャンルを含めても2番手か3番手にはなります。
演奏者によって雰囲気が変わるので聴き比べが楽しい曲。
特に第2楽章が好きなので、今回はどう料理するかが楽しみでした。
第1楽章からアタッカで繋ぐのが珍しく、その空気を残しながら快走の第2楽章へという明るい演奏。
個人的には、第1楽章と対比的になる荘厳な演奏の方が好みですが、この演奏は演奏でカワケンさんらしさが出ていてアリだなと思いました。

20201010 名古屋フィル第483回定期

10/10(土)の名古屋フィル定期演奏会へ行ってきました。
曲は20世紀以後のみという意欲的なプログラムだし(一般受けしなさそうとも言う)、あの荒井英治さんがショスタコーヴィチの協奏曲を弾くなら聴きに行かないと!という理由で今シーズンの本命公演でしたが予想以上の満足でした(^^)
お目当ての荒井さんのコンチェルトは難曲を弾きこなす緊張感に引き込まれましたし、ショスタコ9は軽妙な曲と思わせながら首席のソロパートてんこ盛りで名古屋フィルの皆さんが華麗にキメていくのが素晴らしかったです!


●メンバーと曲目
指揮:広上淳一
オケ:名古屋フィル

ヴァイオリンソロ:荒井英治
コンマス:田野倉雅秋


シチェドリン:ベートーヴェンのハイリゲンシュタットの遺書-管弦楽のための交響的断章
ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第2番
(※アンコール、シチェドリン[荒井英治編]:アルベニスの様式で with 太田一也[チェロ首席])
ショスタコーヴィチ:交響曲第9番
(※アンコール、ショスタコーヴィチ:タヒチ・トロット 作品16[原曲 ユーマンス:二人でお茶を])


・シチェドリン:ベートーヴェンのハイリゲンシュタットの遺書
面白い曲でした。
ベートーヴェンへのオマージュなので彼っぽい苦悩に満ちた響きやメロディーがたくさん。
その一方で、2008年作曲なので18~19世紀にはあり得ない不協和音も登場するので、現代とベートーヴェンの時代を行き来しているような不思議な感覚に。

・ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第2番
こういう20世紀的なヒリヒリして緊張感ある響きの曲は好きです。
とにかくヴァイオリンソロが難しそう。さらに弾きっぱなしで休む暇がほとんど無かったよう。
カデンツァも圧倒されたし、すごい演奏を聴かせていただきました。
アンコールはチェロ首席の太田さんとデュオ。東京のオケで一緒だった時からの付き合いだそうで息の合ったプレイでした。

・ショスタコーヴィチ:交響曲第9番
一聴すると軽妙で聴きやすい曲ですが、どことなく不穏。
ベートーヴェンのような壮麗な第九を期待していてこんな肩透かしの曲が出てきたら、そりゃあスターリンも怒るよね。
広上さんは持ち味の洒脱な指揮姿でオケを導いていました。
代振りをするにあたり交響曲を15番から9番に変えたわけなので、好みで十八番の曲なのかも。
オケの奏者がソロパートをばっちり決めるたびに、広上さんが「イイね!」ジェスチャーを出す姿が微笑ましかったです。
アンコールがあるのは予想外でしたが、広上さんらしいセンスが良く楽しい気分になる曲でした。

syllable

Author:syllable
出身:横浜
在住:三重→兵庫→三重(現在)
クラシックを中心にジャズやJ-POPなどを聴いています。
神奈川フィルを応援してます!

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