2009 / 12
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年の瀬も迫ってきたので、1年を振り返ってみましょう。

印象深い5公演をピックアップしました。


◆3/7 神奈川フィル「珠玉の名旋律」(於:川ミューザ)
指揮:ハンス=マルティン・シュナイト
ヴァイオリン:石田泰尚,チェロ:山本裕康

ブラームス/VnとVcのための二重協奏曲,交響曲第1番

今年の神奈川フィルベスト公演でしょう。
どちらか片方だけでも満足できるほど充実していた演奏会。



◆5/2 東京交響楽団オペラシティシリーズ
指揮:ユベール・スダーン
ヴァイオリン:高木和弘,チェロ:西谷牧人,オーボエ:池田肇,ファゴット:大埜展男

ハイドン/交響曲第94番「驚愕」
協奏交響曲(シンフォニア・コンチェルタンテ)
交響曲第104番「ロンドン」

2009年はハイドン没後200年ということでハイドンの曲を聴く機会が多かったですが、その中で1番がコレ。
ユーモアなハイドンを楽しく表現したスダーン氏の手腕が光りました。


シュナイトバッハ合唱団

◆9/4 シュナイト・バッハ合唱団最終コンサート(於:東京オペラシティ)
指揮:ハンス=マルティン・シュナイト

バッハ/ロ短調ミサ曲


バッハは偉大です。

中川俊郎

◆10/14 作曲家の個展「中川俊郎」(於:サントリーホール)
指揮:飯森範親、演奏:東京都交響楽団

中川俊郎/合奏協奏曲第2番,合唱協奏曲第3番 ほか

言葉しか知らなかった「チャンス・オペレーション」を実際に体験できた面白くて変な演奏会でした。
スコアの大半が空白で、あとは演奏者の即興で埋めるという、まさにその場で作られる音楽でした。
指揮者はホイッスル吹いてるし、楽団員は楽器を弾いている人もいれば、立ちあがってキャッチボールしたり、舞台から降りてウロウロしたりとサントリー

ホールが混沌とした空間に。
現代音楽も面白いと思った演奏会です。


バッハコレギウムジャパン

◆12/23 バッハ・コレギウム・ジャパン(於:サントリーホール)
指揮:鈴木雅明 ほか

ヘンデル/メサイア

ピリオド奏法以外で、作曲当時の響きを追及するアプローチを聴いてみようと、それまで縁のなかった古楽器の演奏会にいくつか行ってみました。
7月に鈴木秀美さんのNEC古楽レクチャー、10月にリベラ・クラシカと聴き、最後のまとめがこのバッハ・コレギウム・ジャパン。
少人数のオケ&合唱団(それぞれ20人ほど)でありながらも高い技術と豊かな表現力で、聴衆に訴えかける力はむしろ大きかったです。
トコトン再現するならこれくらいやらないと。


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神奈川フィル 第九


金聖響さんが神奈川フィル常任になってから初めての第九公演。

県民ホールがまさかの満席。
さすがスター指揮者の人気は違いますね。
集客という意味では、聖響さんの神奈川フィルへの貢献は素晴らしいものです。


●演奏と曲目
演奏:神奈川フィルハーモニー
コンマス:石田泰尚

指揮:金聖響

ソプラノ:森麻季
メゾソプラノ:押見朋子
テノール:佐野成宏
バリトン:黒田博
合唱:神奈川フィル合唱団


ベートーヴェン/交響曲第9番「合唱付き」


昨年までは合唱幻想曲との2本立てだったのに、今年は第九のみ。
自信があるんですね~。


第1楽章・第2楽章は快活なテンポで飛ばします
余計な虚飾や起伏をつけずに淡々と音を出す演奏。眠くなる。
どこからか聴こえるイビキの音が演奏とハーモニーを奏でていました。

ベートーヴェンの宇宙への関心と結びつけて、“原始宇宙から星が形成され太陽系が創られていく”という形容もされる両楽章ですが、今回の演奏ではこのダイナミックなイ

メージをあえて否定しようとしていると感じました。
それにしてはティンパニーがやたら目立っていましたけれど。
おそらくこれが聖響さんの言う「音の事実」、つまり楽譜に忠実な演奏なのでしょう、と思って聴いてました。
なにしろ、ベートーヴェンの交響曲で新書を出すほど思い入れがある方ですからね。

一方、緩徐楽章である第3楽章では予想外のテンポダウン。
無難な演奏になっていましたが、神奈川フィルの演奏が1番良かったのはここだと思います。
コンマスの石田さんも体を揺り動かし、終始オケをリードしていました。

第4楽章の前で歌手陣と合唱団がゾロゾロ入場。たいていは第3楽章の前に入場なので珍しい。
賛否両論あるでしょうが、個人的にはアリだと思います。
元々第1~3楽章と第4楽章は別の曲として構想されていたのに、無理やりくっつけてますからね。
第九から追い出された弦楽四重奏曲第15番第5楽章の主題はかなり好きなんですけど。

さて、第4楽章では歌が入り、ソリストを堪能。
特に、テノールの佐野さんは柔らかくて包容力があって魅力的な歌声でした。名実共に日本を代表するテノール歌手でしょう。
ソプラノの森麻季さんは、7月定期演奏会のモーツァルトのモテットで素晴らしい歌声を聴かせて頂きました。ただ、今回の第九だと少し埋もれてしまったのが残念。
神奈川フィル合唱団の方々も奮闘してました。素晴らしい歌声ありがとうございます。
オケでは、何といってもファゴット首席の石井さんの活躍が目立ちました。
第4楽章冒頭の、主題の裏で奏でられる有名なメロディーはもちろん、他の楽章でもオケを低音で支えていました。

テンポの緩急はあったものの、それほど盛り上がることはなく、ラストはけっこうあっさりとした幕切れでした。

演奏会は正味1時間で終了。あっという間で物足りなさが残る演奏会でした。


終演後は“勝手に応援する会”のメンバーで忘年会。
17時に始まったのに、気付いたら23時になっていました。

さて、今年の演奏会はこれにて終了。
来年の神奈川フィルも聖響さんの演奏会でスタート。ベートーヴェンのミサ・ソレムニスという大曲をどう聴かせてくれるのでしょうか。




ブロウチェク氏の旅行


村上春樹の『1Q84』で一躍有名になったヤナーチェクのシンフォニエッタ。
とは言え、かなりマニアックな作曲家なので演奏会では滅多に取り上げられません。

そんな中、東京交響楽団は意欲的に毎年ヤナーチェクのオペラ作品を取り上げており、今年は第5弾とのこと。
おそらく1年間の定期演奏会で1番力を入れている公演でしょう。

そんな公演を学生当日券1000円で聴けるのが素晴らしい!
S席で堪能させていただきました。普通に買うと10000円だって!


●曲目
ヤナーチェク:オペラ「ブロウチェク氏の旅行」
        第1部 ブロウチェク氏の月への旅
        第2部 ブロウチェク氏の15世紀への旅
        (日本初演、セミ・ステージ形式、チェコ語上演、字幕付)

●メンバー
指揮:飯森範親
演奏:東京交響楽団
演出:マルティン・オタヴァ

コンサートマスター:高木和弘

●歌手
ブロウチェク: ヤン・ヴァツィーク(Ten)
マザル/青空の化身/ペツシーク:ヤロミール・ノヴォトニー(Ten)
マーリンカ/エーテル姫/ クンカ:マリア・ハーン(Sop)
堂守/月の化身/ ドムシーク: ロマン・ヴォツェル(B.Br.)
ヴュルフル/魔光大王/役人: ズデネェク・プレフ(Bass)
詩人/雲の化身/ スヴァトプルク・チェフ/ ヴァチェク: イジー・クビーク(Br)
作曲家/竪琴弾き/ 金細工師ミロスラフ: 高橋 淳(Ten)
画家/虹の化身/ 孔雀のヴォイタ:羽山晃生(Ten)
ボーイ/神童/大学生: 鵜木絵里(Sop)
ケドルタ:押見朋子(Alt)

合唱:東響コーラス


壇上の簡易な舞台が光を浴び、パイプオルガンの前のスクリーンには場面場面のイメージが写され、P席には合唱団がぎっしり。
オーケストラは、オペラ劇場のように暗い中、手元の照明を頼りに楽譜を見て演奏。
いつもとは雰囲気が違う。



さて、感想を一言で表すと「面白い!」
18~19世紀のオペラとは全然違い、正直聴きづらいところも多かったですが、かなり意欲的な演奏会で、聴きに行った価値は十分あったと思います。

ストーリーは、
「――ある満月の夜、プラハの居酒屋ヴィカールカ亭。家主のブロウチェクさんは、ビールをたらふく飲んでは夢のようなことを話して、みんなを困らせている。やがて酔っ

払ったブロウチェクさんは、ビール腹を突き出しながら千鳥足で歩き出す。するとどうしたことか、どんどん体が引き上げられ、月に向かって飛んでいってしまった…」
というSFチックで展開もかなりぶっ飛んだお話。
色々背景があるそうです。

音楽の特徴としては、
「主役の歌vs伴奏のオケ」ではなく、歌は1つの楽器のように、逆に楽器は歌のように聴こえるということ。
そこには“チェコ語”という言語の特性もあるのでしょう。ヤナーチェクは会話と旋律の関係について研究していたらしいですし。
歌はほとんどがセリフ調で、超絶技巧のアリアなどはなく全体的に地味な印象ですが、その代わりに歌とオケが一体になっているという感じがしました。

歌手陣はこの公演のためにチェコと日本から精鋭を集めたとのこと。
主役であるブロウチェク役のヤン・ヴァツィーク氏を始めとして、皆さん歌に余裕を感じました。かなり演技もしているし。
最後の拍手の大きさがその技量を裏付けてました。

オケは暗くてよく見えなかったのですが、コンマスの高木さんのソロ部がけっこうあって活躍していました。
近現代の曲ということであっさり弾いていながら合わせづらそうなところも多く、指揮の飯森さんもオケをまとめ上げるためにかなり尽力されたのではないかと思います。


終わった時には、とにかく「観たぞ!」という充実感でいっぱいでした。

syllable

Author:syllable
出身:横浜
在住:三重→兵庫→三重(現在)
クラシックを中心にジャズやJ-POPなどを聴いています。
神奈川フィルを応援してます!

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