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ピリス


神奈川国際芸術フェスティバル「音楽堂ヴィルトゥオーゾ・シリーズ」の第4弾。
昨年はアルバン・ベルク弦楽四重奏団で大満足させていただいたシリーズですが、今年はピアニストのマリア・ジョアン・ピリス登場!
このシリーズに外れはないだろうと思い、とりあえず早めにチケットを押さえておきました。
学生は2000円だし♪

何だかんだで全席完売だったようです。
ホールに着くと曲目変更のお知らせの紙が。
数週間前にすでに1回変えているのにさらに変更するとは珍しい。
かなり面白いプログラム↓になっていたのでニヤニヤしながら座席へ向かいました。


●メンバーと曲目
ピアノ:マリア・ジョアン・ピリス
チェロ:パヴェル・ゴムツィアコフ
尺八:柿堺香

ベートーヴェン/チェロソナタ第2番
ベートーヴェン/創作主題による32の変奏曲
(休憩)
尺八古典曲「手向」
ベートーヴェン/ピアノソナタ第17番「テンペスト」
尺八古典曲「虚空」
ベートーヴェン/チェロソナタ第3番
尺八古典曲「山谷」より



ベートーヴェンと尺八!? 

ピリス氏のメッセージによると、「現実を超える宗教的、精神的世界を表現する尺八の音色はベートーヴェンの内面的精神性と深くつながっていると考えます。」とのこと。
その発想はなかった。
さらに、「前半・後半ともに一連の曲目をひとつの大きな流れとして演奏したいので、曲間での拍手をお控えいただけると嬉しい」とのこと。
これも面白い。期待できそう。

ちなみに、ベートーヴェンは1800年前後に活躍した人ですが、尺八古典曲というのは江戸時代から明治にかけて普化宗という寺の虚無僧が吹いていた曲らしいです。
ということは、意外にも同時代の曲なんですね。


前半はデュオから。
チェロが活躍、ピアノは引っ込み気味。

拍手をしないという不思議な曲間に続いてピアノソロで変奏曲を。
1人になったとたんに音が変わる。
変奏ごとに曲想が変わる面白い曲で、ピリス氏の音もどんどん変わる。
表現の幅の広さを見せつけられました。


後半はいよいよ尺八登場。
とたんに「和」の空気に包まれ、何のコンサートだか分からなくなる。
音の揺らぎも息遣いも手に取るように聴こえました。

「和」の尺八の音が消えていったところに、今度は「洋」のピアノが入ってくる。

ここの「テンペスト」出だしのアルペジオと「ド♯~ミ~ラ~」へのつなぎが鳥肌がたつほど神的でした!
そして全然違和感がない!

「テンペスト」って派手なイメージが強かったけどこんなに深い曲だったんだ。
奇をてらったことは何もしていないのに、こんなにも心を動かされる演奏ができるとは!
ピリス氏が追及する深い精神性を1番感じた曲でした。

最後のピアノの音が尾を引いて去っていくと、再び尺八の世界へ。
いったい何なんだこのコンサートは!
でもこのセンスが素晴らしい。

今度はデュオでチェロソナタ3番。
出だしのチェロソロへのつなぎがまた良い!
そして、2番にも増して息がピッタリの演奏でした。

華々しいラストに思わず拍手してしまった方もいましたが、尺八の音が響いて静寂に戻す。
最後は尺八の音が消え行っていく…。
思わず間が空いてしまった後に万雷の拍手に。

アンコールは、バッハ/パストラーレという曲で主にチェロが活躍、ピアノは控えめ。
個人的にはピリス氏の
ソロのバッハも聴いてみたいと思いました。
たぶんすごいことになるのでしょう。


深い演奏を堪能させていただきました。
やはり「音楽堂ヴィルトゥオーゾ・シリーズ」は外れなし。
来年も出たらとりあえず買っておこうか。
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syllable

Author:syllable
出身:横浜
在住:三重→兵庫→三重(現在)
クラシックを中心にジャズやJ-POPなどを聴いています。
神奈川フィルを応援してます!

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